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鉄道旅行の楽しみ方、気をつけるポイント

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旅先での移動手段として欠かせないのが鉄道です。せっかく移動するのなら移り行く車窓風景を眺めながらゆっくりと楽しみたいもの。バスと違って車内を自由に動けるので窮屈感もほとんどありません。 鉄道は世界各国に走っていますが、その乗車システムは国によって違いますのでうっかりしていると不正乗車と見なされ罰金を支払うはめになんてことも。以下、参考にしてみてください。

ヨーロッパ鉄道の注意点

鉄道の旅といえば真っ先にヨーロッパを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。それほどヨーロッパにおける鉄道の役割は大きく、路線、サービスともに充実しています。

日本の鉄道との最大の違いは、まず「改札がない」ということが挙げられます。「入場券」のようなものは存在せず、ホームの中は立ち入り自由です。もちろん降りる時も改札はありませんので切符を回収されることもありません(ユーロスターなど、一部例外はあります)。 そのかわり、車内検札は100%あると思ってください。近郊列車であっても不正乗車を取り締まるために確実に検札官はやってきます。しかも普段着で乗客のふりをしていながら、始発駅でドアが閉まったと同時にスクっと立ち上がって検札を始めたりします。この時点で有効な切符を所持していなかったら問答無用でアウト!外国人であろうと言葉が通じなかろうと別室に連れて行かれて高額の罰金を支払わされることになります。当然、乗り越しも不正乗車です。日本と違い「うっかり」では済まされませんので十分に注意してください。

また、イタリアなどでは切符の「入鋏」が必要です。改札はないのですが、ホームに自動刻印機が設置してあり、乗車前に自分で切符に「はさみ」を入れます。これを怠るともちろん不正乗車と見なされますので注意してください。周囲の現地の人に倣えば間違えることはないでしょう。

中国鉄道旅行の注意点

発展著しい中国。鉄道はその象徴でもあります。わずか十余年であの広い国土を縦横無尽に新幹線(和諧号)が走るまでになりました。もちろんそれをはるかに凌ぐ在来線ネットワークも存在します。 中国の鉄道にも改札が存在します。ただし、常時改札ができるわけではありません。日本の地方駅のように、出発する列車ごとの改札です。大体出発の20~30分前になると改札が始まり、数分前に改札は終了してしまいます。ですから駅には出発の30分前には着くようにしましょう。

中国で特に注意したいのは、とにかく混んでいるということです。切符売り場も車内も駅構内もとにかく人が多い。それでも、一昔前は切符の購入は徹夜作業でしたが、今はオンライン化されてそんな光景はなくなりました。もちろん、列車は常に満席があたりまえ。乗る列車が決まったら、早めに切符を購入してください。当日駅に行って切符を買って乗ろうというのは長距離列車の場合まず無理だと考えてください。

さて、いざ改札が始まると乗客たちがにわかに殺気立ちます。全席指定なのに、改札を抜けるとダッシュで列車に乗り込む人も。これは、荷物スペースを確保するためです。中国の長距離列車は、乗客たちの荷物を満載して何日も走り続けます。このあたりの事情は、お隣の鉄道大国インドもほぼ同様です。欧米や日本の鉄道とは違うストレスがありますが、これも異国の旅ならではの鉄道の楽しみ方と割り切ってみた方がラクですよ。ちなみに、和諧号はもっとずっとスマートです。車内もきれいですし、日本の新幹線に乗るのと余り感覚的に違いはありません。和諧号の切符の購入にはパスポートの提示が求められますので忘れずに。

アメリカの鉄道旅行の注意点

交通手段としては、航空機と車に完全に主役の座を譲ってしまったアメリカの鉄道は、半官半民のAMTRAKが運営しています。ビジネス等で航空機や車に対して競争力があるのはニューヨーク~ワシントン間などと限られていて、多くの列車はゆっくりゆったりと旅を楽しむためのものと考えても良いでしょう。列車は通常は比較的空いています。それでもなお、アメリカは路線総延長としては世界一の鉄道大国です。

切符の購入はホームページが便利です。早めの購入に対しては大幅な割引が適用される場合が多いので予定が決まったら早めに予約しましょう。メールでEチケットを受け取ることができます。

アムトラックのホームページ
http://www.amtrak.com/home

 

バス旅行について

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バス旅行は概ね二つに分けて考えられます。ツアーなどで使う観光バスと一般の路線バスです。観光バスの場合、この良し悪しがツアーの印象に直結しますので各社ともサービスに力を入れていますから、一定の品質は保たれているのが通常です。長時間走ることも多いので、トイレ付きのバスも珍しくありません。

一方路線バス(長距離も含む)は現地の普通のバスですのでお国柄がそのまま反映されます。しかし鉄道ではカバーしきれないどんな小さな町までもまさに毛細血管のように路線網が張り巡らされていて、この緻密なネットワークがバスの強みです。また、航空機や鉄道のように何日も前から予約をしたりする面倒もほとんどありません。この気軽に利用できる点もバスの強みと言えるでしょう。

長距離路線バスの場合は、国を問わず荷物の管理に注意してください。バスの腹のトランクに入れてしまうとなかなか取り出せない上に、引渡しの際の持ち主確認も十分には行われないことが多いです。紛失、盗難の確立は航空機や列車よりも高いと認識しておく必要があります。

 

タクシーやその他の乗り物にまつわるトラブル

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ロンドンのタクシー運転手になるには、厳しい国家試験があるという話を聞いたことがある人も多いかと思います。日本のタクシーも夜であろうと女性であろうと安心して乗ることができますが、世界的に見ればロンドンや日本は例外中の例外と考えてください。タクシーはむしろ犯罪の温床となることも多い、注意を要する交通手段です。

まず圧倒的に多いのは料金トラブルです。日本のように黙っていてもメーターを押して、メーター通りの料金が請求されるなどというのはこれまた例外中の例外です。そもそも、メーターの付いているタクシーというのはどちらかと言えば少数派です。その他は全て交渉制になります。事情に疎い外国人はボッタクリの被害に合いやすいのは言うまでもありません。
悪質な運転手になると、言葉がうまく通じないのをいいことに交渉した料金の何倍もの料金を到着後に請求したり、拒むとトランクの荷物を返さないなどということもありますし、メータータクシーでは遠回りをするなんていうのはまだ良いほうで、外国人の場合はすさまじいスピードで料金が上がっていく改造メーターを搭載しているタクシーまで、海外ではなんでもありです。
最悪のケースでは目的地と全然関係のない所に連れて行かれ、強盗に早変わりということもよくあります。

これらのトラブルを防ぐには、

  • ・流しのタクシーには極力乗らず、ホテルなどに代理で呼んでもらう
  • ・夜、女性の一人での利用は避ける
  • ・現地の信頼できるタクシー会社のタクシーを利用する
  • ・料金交渉はメモに書くなどしてしっかりと
  • ・特に空港で声をかけてくる白タク(無許可営業)には絶対に乗らない
  • ・運転手との会話で、予定や宿泊先や名前など本当のことは言わない
  • ・常に外に注意を払い、現在地の把握に努める
などの注意が必要となります。さらに交通マナーの観点から、スピードの出し過ぎなどで事故が起きやすいのもタクシーの特長です。とにかく、タクシーの評判が悪い地域では無事目的地に到着するまで気を緩めないことです。

また、東南アジア地域を中心にトゥクトゥク、トライショー、シクロ、リキシャー、サイカーなどと呼ばれるバイクタクシー、自転車タクシーが多数存在します。異国情緒あふれる楽しい乗り物であることも確かですが、料金トラブルはタクシーよりも多いです。逃げようと思えばいつでも逃げられますので強盗事件はタクシーより少ないと考えらますが、悪徳宝石店などに連れて行かれて高い買い物を強要されるなどの被害が続出しています。不要な場合は毅然と断ることが肝要です。

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